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株式会社小田急SCディベロップメント 新宿ミロード様

百貨店・専門店・SC

新宿ミロード様は新宿駅南口に直結した10階建ての大型商業施設で、株式会社小田急SCディベロップメント様が運営されています。
20代の女性をターゲットにしたファッションフロアや、新宿駅西口と南口をつなぐモザイク通りなど約120店の専門店から構成されており、1984年の開業以来、新宿を代表するファッションビルとして高い人気を誇っています。

日本コンサルタントグループ(以下、ニッコン)は、30年ほど前から様々な研修などを通して新宿ミロード様の人材育成、CSとESの向上をご支援してきました。そしてこの度、クラウド型人材育成システム「STeP for SC」をご導入いただき、新たに勤務するテナント従業員の方向けの「新規入館者研修のweb講座化」をサポート。以前の集合型研修からWeb講座型に切り替えることで、事務作業の大幅な効率化・ローコスト化を達成するとともに、テナント従業員やSC管理事務の方にとってより働きやすい環境づくりを実現されました。STeP for SC導入の背景や経緯、実際の成果などについて、ご担当者様にお話をお伺いしました。

「STeP for SC」について

テナント様の従業員の方が働きやすい環境をつくるために

―STeP for SC導入の背景についてお聞かせください。

前田)私たちショッピングセンター(以下、SC)のディベロッパーにとって、テナント様の従業員の皆さんが効率的に働くことのできる環境づくりは何より重要な仕事です。ただ、近年は人材確保が難しくなったこともあり、テナント様はもちろん私たちも少人数でより多くの業務をこなさなくてはならない状況が生まれています。また、働き方改革などにより仕事への取り組み方や価値観も変化し、時間をいかに有効に活用するかが、大きな課題となっています。こうした中、私たちは業務フローが固定化しているルーティーンワークを見直しながら、業務の改善活動を進めています。そのひとつが、今回実施した新規入館者研修のWeb講座化です。

―具体的にどのような取り組みを行われたのでしょう。

前田)新宿ミロードで新たに働くテナント従業員の方には、まず従業員登録の申請を行っていただきます。そして館内ルールやミロードへの理解を深めてもらうための新規入館者研修を受講していただいた後、入館証を発行します。今まで従業員申請はすべて紙ベースで、従業員の方が申請用紙に記入し、それをSC管理事務所のスタッフがExcelに入力して管理していました。また新規入館者研修は、私たちが講師となりSC管理事務所の会議室を使って1回90分で週2回開催、最大で20名ほどが受講しますが、開催日も事務所が決めていました。こうした一連の流れを、スマートフォンを使ってすべてオンラインで行えるようにしました。

まず2019年度に事務所への申請書類についても、先行してWEB化したことで、ある程度の時間負担の改善措置は図っていました。そして2021年1月から新規入館者研修のWeb講座をスタートさせました。具体的には、STeP for SCを活用して研修の講義内容を動画で配信します。テナント従業員の方はそれをスマートフォンで視聴し、その後に修得度確認テストを受けていただき、それに合格された方にICカード入館証をお渡しするという流れです。また、レジを担当される方は別途レジ操作研修を受講していただくのですが、これもオンラインのフローの中に組み込みました。

環境整備、効率化、セキュリティ、研修効果、すべての面でメリット

―Web講座を受講するテナント従業員の方にはどのようなメリットがあるのでしょう。

前田)新宿ミロードでは1500名を超えるテナント従業員の方が働いていますが、実は新規従業員の方がスムーズに研修を受講できない状況にありました。新規入館者研修への出席を曜日指定するのですが、タイミングが合わないことも多く、また多忙ななか90分間の拘束はテナント様にとって大きな負担となっていました。それで「来月にしよう」「再来月に伸ばそう」というケースもあり、長期間受講できないテナント従業員の方もいらっしゃいました。それが、Web講座にすることよってテナント従業員の方の都合のいい時間、都合のいい場所で研修を受講することができるようになりました。店長さんも新規従業員の方にはSTeP for SCのQRコードを提示するだけで済みます。とても効率的になり、現場の皆さんには本当に喜んでいただいています。テナント様は研修で拘束される時間が削減されたので、接客に注力できる時間が増えたのではないでしょうか。また、申請作業もスマートフォンで簡単に行えるため、登録率も飛躍的に高まりました。

―研修運営の事務作業の効率はいかがでしょう。

前田)私たち自身の事務負担も大幅に軽減されました。Web講座に切り替えたことで、集合型研修を運営するための煩雑な業務から解放されました。開催日告知、申込管理、テキスト準備、会議室の確保、研修会運営、講義などを毎週2回行っていたのですが、こうした業務がすべてなくなりました。また受講履歴、登録用紙や証明写真の管理など入館証の作成業務負担も軽減しました。さらに今までは1年毎に入館証を更新(再発行)するため、テナント従業員の在籍の有無を実際に店舗に赴き店長さんに確認する作業を行っていました。1500名分ですから2週間以上を費やしていましたが、こうした作業も不要になりました。STeP for SCを活用したWeb講座によって、ローコスト化、ペーパーレス化など大幅な効率化が実現できました。ここで新たに生まれた時間はテナント様の売上分析や店舗巡回などに費やすことができ、テナント様のサポート力向上にもつながっています。

―セキュリティ面でも大きな効果があったと伺っています。

前田)今までは入館証の資料は紙媒体でしたので、個人情報の管理にとても気をつかいました。書類の紛失リスクなども含め、個人情報管理の負担も大きかったのですが、Web化したことでデータはすべてニッコンさんのクラウド上で管理していただいているので安心できます。また、館への入退室管理もICカード付の入館証を活用しますので厳格に管理できます。STeP for SCはある一定期間アクセスがないとアラートが出て入館できなくなります。そのため、非アクティブ従業員のチェックができるなど、STeP for SCによって安心・安全に働けるSCづくりを実現することができました。また、館の受付業務の事務負担も軽減しました。今までは研修を受講できず入館証がない方は、従業員通用口の受付で毎回名前等を記入していました。そこで多くの時間を費やしていたのですが、こうした課題も解決されました。

―研修効果の点はいかがでしょう。

前田)Web講座なので受講人数の制限がなく、受講機会が大きく広がりました。また動画を活用しているため講師による差がなく、一定のクオリティを担保することができます。さらに、今までの研修は私たちが話し、伝えていたので、テナント従業員の皆さんも受け身だったように思います。それが、STeP for SCでは理解できるまで繰り返し動画を見て習得度確認テストに合格するという形なので、テナント従業員の方も自発的に取り組んでくださっています。実際、研修内容の理解度は向上していると感じています。

―導入の際に、問題点等はありましたでしょうか。

前田)STeP for SC とICカードを使った入退室管理システムとの連携が課題になりました。ただ、事前にセキュリティシステム側と柔軟に対応してくださったのでスムーズに進みました。またWeb講座の受講に関しても問題はなかったですね。操作方法の問い合わせなどがたくさんくるかなと思っていたのですが、気苦労に終わりました。新宿ミロードは若い従業員の方が多く、デジタルネイティブ世代ですので抵抗はなかったようです。新型コロナウイルス感染症拡大の前からこうした非接触型の研修に切り替える準備を進めており、結果的にコロナ禍にあって感染リスクの少ない研修を提供できることになりました。

期待するのは、利用者目線に立った先進的なシステム提案

―導入に際して、ニッコンのSTeP for SCを選んだ理由は?

前田)ニッコンさんとのお付き合いは古く、30年ほど前から研修などでお世話になっています。テナント従業員全員に配布するハンドブックなども作成していただいていますし、新規入館者研修の動画もニッコンさんに作成をお願いしました。また過去には、一緒に当館の研修の基礎を築いていただきました。ニッコンさんは、数多くのSCの研修などを行っておられますので、研修のポイントやフォローアップの仕方など信頼してお任せできるだろうと考えました。今回の研修のWeb講座化に際しては他社さんにも企画提案をお願いしました。ただ、他社さんはこれからWeb化システムを構築するというところが多かったなか、ニッコンさんのSTeP for SCはすでに稼働実績があり安心感がありました。SC業界の中でニッコンさんが先頭に立ってこうしたシステムをパッケージ化されており、その機能が私たちの求めるニーズに合致していたことから、迷わずにニッコンさんにお願いしました。

―具体的にどのような取り組みを行われたのでしょう。

前田)新宿ミロードで新たに働くテナント従業員の方には、まず従業員登録の申請を行っていただきます。そして館内ルールやミロードへの理解を深めてもらうための新規入館者研修を受講していただいた後、入館証を発行します。今まで従業員申請はすべて紙ベースで、従業員の方が申請用紙に記入し、それをSC管理事務所のスタッフがExcelに入力して管理していました。また新規入館者研修は、私たちが講師となりSC管理事務所の会議室を使って1回90分で週2回開催、最大で20名ほどが受講しますが、開催日も事務所が決めていました。こうした一連の流れを、スマートフォンを使ってすべてオンラインで行えるようにしました。

まず2019年度に事務所への申請書類についても、先行してWEB化したことで、ある程度の時間負担の改善措置は図っていました。そして2021年1月から新規入館者研修のWeb講座をスタートさせました。具体的には、STeP for SCを活用して研修の講義内容を動画で配信します。テナント従業員の方はそれをスマートフォンで視聴し、その後に修得度確認テストを受けていただき、それに合格された方にICカード入館証をお渡しするという流れです。また、レジを担当される方は別途レジ操作研修を受講していただくのですが、これもオンラインのフローの中に組み込みました。

テナント様の従業員の方が働きやすい環境をつくるために

―STeP for SC導入の背景についてお聞かせください。

前田)私たちショッピングセンター(以下、SC)のディベロッパーにとって、テナント様の従業員の皆さんが効率的に働くことのできる環境づくりは何より重要な仕事です。ただ、近年は人材確保が難しくなったこともあり、テナント様はもちろん私たちも少人数でより多くの業務をこなさなくてはならない状況が生まれています。また、働き方改革などにより仕事への取り組み方や価値観も変化し、時間をいかに有効に活用するかが、大きな課題となっています。こうした中、私たちは業務フローが固定化しているルーティーンワークを見直しながら、業務の改善活動を進めています。そのひとつが、今回実施した新規入館者研修のWeb講座化です。

―今後の展開についてお聞かせください。

前田)新規入館者研修はまだ100%の受講率になってはいません。そこで、テナント従業員に向けた館内イベントの参加条件に入館証提示を求めるなど、受講率とテナント従業員満足度の向上に取り組んでいきたいと考えています。また、STeP for SCによって構築されたテナント従業員の情報インフラは様々な分野で活用できるのではと思っています。例えば、一度退職された方の再雇用化です。新宿ミロードには引っ越しや出産・育児など家庭のご事情で一度退職される方もたくさんいらっしゃいます。こうした方が気軽に戻ってこられるような仕組みがつくれれば、人材確保に役立つのではと考えています。応募専用フォームを作成し、メールで退職された方にご案内をさしあげるなどもひとつの方法かもしれません。また、今後は外国人の方の来館も急激に増えてきますから、STeP for SCを活用して動画による外国語接客研修などを行うこともできるのではと考えています。さらに、テナント従業員の皆さんも外国籍の方が多いので、こうした方向けの研修も考えていく必要もあると思っています。

―ニッコンに期待することは、どのようなことでしょう。

前田)今、経営環境は大きく変化しつつあります。業界に特化したニッコンさんの強みは、スピードと提案力だと思っています。今後も、ニッコンさんには様々なご提案をお願いできればと思っています。先に述べたテナント従業員の情報の活用やSTeP for SCの新たな展開なども含め、利用者目線に立った先進的なシステム提案に期待しています。

お話を伺った方新宿南口営業室 新宿ミロード 副支配人 前田貴男様
取材地株式会社小田急SCディベロップメント 新宿ミロード
公開日2022年12月13日(名称等は、公開当時のものです)

企業情報

会社名株式会社小田急SCディベロップメント
所在地東京都新宿区西新宿1-8-3
設立年月日2020年4月1日
代表者代表取締役 細谷 和一郎 
事業内容商業施設運営、商業施設開発
決算期3月31日
従業員数153名(2022年4月1日)
株主小田急電鉄(株) 100%
公式サイトhttps://www.odakyu-scd.co.jp/

関連項目

ショッピングセンター向け教育支援システムSTeP for SC

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